基本、JPG撮って出しでカメラを使ってます。Lightroom Classic6 という、Lightroom の最後の買い切り版を使っています。
簡単なレタッチしかしないので、今までは不便なかったのですが、家族での記念写真が増えて余計な人を消したくなるケースが多くなりました。 しかし、このソフトはちょっと古くて人を消す機能が満足に行えません。(不自然になる)そこで最新の写真レタッチ&RAW現像ソフトを購入しようと思い、タイトルの二つをお試しで使ってみました。
なぜLightroom以外なのかというと、今のLightroomは月額課金システムなので、私の好みではないです(笑)買い切りと月額課金のどちらがお得なのかというと、それは人それぞれであり、決して買い切りがお得というわけでもないと思っています。でも私のスタイルだとカメラを頻繁に買い替えるわけでも、新しい機能を追い求めるわけでもないので、買い切りが好きです。
もしどちらかのソフトを購入した場合、JPG撮って出しレタッチマンから、RAW現像マンに転身します。
RAW保存でよくないかと思った理由
α7Ciiのカメラ設定で、JPG保存品質を選ぶことができます。JPGしか保存しないので当然最上級品質(エクストラファイン)で保存したいのですが、最近のJPGの品質が上がりすぎて結構なストレージ容量を食います。それがなんと25~30MBぐらいになります。
対して、RAWは圧縮RAWなるものが出現し、30~35MB程度とそんな変わりません。HEIFという選択肢もありますが、互換性が低いので結局JPGに変換する必要があり、どうせ現像するならRAWからのほうがいいです。必要なストレージ容量の差分に対して、メリットが大きいのがRAWだと思います。多分。
なぜその二つ?
買い切り候補は以下の3つでした。
- SILKYPIX
- DXO Photolab7
- ON1 Photo RAW2024
おそらく、上二つは聞いたことがあると思います。
SILKYPIXはカメラを始めて一番最初に買ったソフトで、日本産なので使ったことがある人も多いと思いますので、ここで比較は省略します。使ってて不自由は感じませんでしたし、好みのレタッチもしやすかった記憶があります。最新版だとさらにいろんな機能がありそうなのですが今回は気になっている二つを比較します。どちらも気に入らなかったらSILKYPIXでいいかも。。
RAW現像ソフトでやりたいこと
正直言って、見えないものを見ようとするような使い方はしないので、「α7Ciiのクリエイティブスタイル STDを再現する」程度の編集が簡単に直感的にできればよいです。 つまり基本的な明るさ、コントラスト、再度を意図したように実現できれば良いです。 しかし、高いお金出して買うにはノイズ処理性能などの性能が高いことに越したことはないです。
α7Ciiのクリエイティブスタイル STDの撮って出しの絵がお気に入りなので、今回はこの色に近づけていきます。 サンプルとしては微妙な変化なのでおもしろくないですが(笑)。 自分の不断の使い方を想定しています。色合いを大きく変えるような編集や、フィルム調の編集は基本的にしないので普通のSTDに近づけてあとは微調整するというのが使い方です。
DXO Photolab7
DXOというメーカーは、DxO Markというカメラやレンズの性能を分析するサイトを運営しています。このソフトは日本でもそれなりに有名で、特にノイズ処理に定評があります。
DxO PhotoLabは、フランスのボローニュに本社を置くDxO Labs社が開発・販売している写真編集ソフトです。DxO Labsは写真や画像処理分野で革新的な企業として知られています。
DxO PhotoLabには、写真の処理や調整、編集、レタッチ、エクスポート、管理などを行うためのツールが揃っています。また、カラーレンダリングを変換する機能も備わっており、銀塩フィルムで撮影したかのような画像を作成することも可能です。これらの機能はほとんど自動で処理されますが、ユーザーが好みに合わせて手動で調整することもできます。
DxO Labsが開発している別のソフトウェアには、ノイズ除去専用ソフトのDxO PureRAWがあります。
さっそく、体験版をダウンロードして現像してみました。
今回は撮って出しの絵(クリエイティブルック STD)に近づけることを目標としています。
※画像は10MBに収まるように劣化させています。ここではSTDの色合いを確認しています。
クリエイティブルックのSTD、凄くナチュラルで気に入っています。STDは若干の彩度アップと、ハイトーン部分の表現が豊かなのが気に入っているポイントです。雲は若干白飛びしていますがJPG撮って出しマンに言わせれば味だと思っています。
RAW無編集は雲の情報が残っていますが、のっぺりしています。今回はこの白飛びも含めて、STDに近づいたら合格ラインです。
意外と苦戦しました。いろいろ試してSTDに近づきました。しかし、完全には同じ雲になりませんでした。きっと詳しい人がやれば出来るとは思いますが、万年素人でも直感的に操作して意図した色が出るのってすごく重要な事だと思います。
この編集は簡単そうに思うんですが、このDxO Photorab7はLightroomと違って白レベルの補正項目がないので直感的にできないのが微妙というレビューを見たのでこの補正を題材にしています。
白レベルの代わりに、DxO ClearView Plusという項目を駆使して空の明瞭度を上げてみました。
まぁ、なんとかなるなと思いました。
Photolab8で白レベル追加してくれんかな・・?
ON1 Photo RAW 2024
このソフト、日本で全く情報がないです。でも出来る機能や価格を考えると非常に魅力的です。
ON1 Inc.は、アメリカに本拠を置くソフトウェア開発企業で、写真編集ソフトウェアの設計・開発を手掛けています。長年にわたり、プロフェッショナルおよびアマチュアフォトグラファー向けの革新的な写真編集ツールを提供しており、特に直感的な操作性と豊富な機能で知られています。ON1 Inc.は、Adobeのような大手企業と比較しても、ユーザーにフレンドリーで手頃な価格のソリューションを提供することを目指しています。
プロファイルの違いにより、無編集の状態で撮って出しに近いですね。Photolab7とON1で若干の違いがあります。ON1の方がレタッチが少なく済みそうな色合いでした。こちらのソフトは白レベルの調整があるので、雲のコントラストの編集は直感的にできました。
シャープネス
もう疲れたのでここからは適当です。(笑)
シャープネスの設定はDxOの方はぶっ飛んだレベルまで調整できます。ON1は常識的な範囲内ですが、こちらはブレ除去機能なるものがあります。シャープネス処理後の画質はそんな変わらないと思います。
まとめ:基本性能はDxO、多機能なON1
・他にON1にしかなくて気になった機能
①ON1はLuminar neoのように空を入れ替えることができます。
まぁこの機能は使わないけど・・。
②AIが空と木々、花などを個別に識別してエリア単位で補正できる
空を入れ替えることができるということは、空を認識しているということです。何もしなくても自動で空や木々のパラメータが追加されています。
以下の例だと空専用パラメータです。
このパラメータを弄ることで、空のエリアだけを編集できてしまいます。
このAIによる識別機能は、マスキングにも使用することができます。(たぶんLightroomにもあると思う。)
・Lightroomのような強力な写真管理機能は?
どちらもカタログ機能はなく、あくまでディレクトリ階層で管理し、編集用のファイルが写真ごとに生成されます。SILKYPIXも同じ。
ただLightroomのカタログ機能はPCを汚すので一部の人には嫌われているらしく、シンプルに自分で管理したい人には逆に良いかもしれませんね。
・まとめ
この多機能さ、ノイズ処理性能でお値段はなんと16,000円です。DxOより1万円も安いですね。しかもセールを頻繁にやっていて、1万円近くで買えることもあります。
欠点は日本語の翻訳がダメなところですが、ニュアンスは通じます。最初、白人とか黒人とか書いてて笑っちゃいましたが、白レベル、黒レベルのことですね。
ON1のシェアは日本ではほぼ0ですが、海外ではDxOに次ぐぐらいのレベルで普及してそうです。母数が多いので日本で主に使われているSILKYPIXよりもDL数いってそうですね。 ここまで比較したらSILKYPIXも試そうかな・・。日本製だし・・。
ちなみにON1 Photo RAW2025がもうすぐ出そうです。メルマガでお知らせが来ていました。 また、例年で言えば年末までにDxO Photolab8が出るかもしれません。
使い方が独特で癖がります。操作がやや不便に感じました。例えば、詳細パラメータで白レベルとハイライトを同時に開けなかったりなど、操作に不便を感じます。
他と比べても何かが特化しているわけでもなく、ON1のようなAI機能もなく、普通に使えるレベルです。何か買う理由がないんだよなぁ。
追記 海外で詳しくレビューしているYoutube動画を見つけました。
もし本ソフトで比較している人がいれば、この人の動画を見るべきです。
特に気になったのが、デモザイク処理(ベイヤー配列から色情報を生成する工程)で隠れた正確な情報を抜き出せるのがDxOだと評価している点です。この動画の通りなら基本性能は圧倒的にDxOということになります。
参考:Photolab7レビュー(上の動画と同じ人)
ここまで適当なレビューを書きましたが、Lightroomのお金なんて余裕で払える人は、マジでLightroomが正解だと思います。